ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋



でも、とりあえず今、俺がやるべきことは
伶菜の診察をすること

とにかく今は診なくては
伶菜がフラつく原因を


それは
貧血症状なのか?
風邪などをひいて高熱が出ているせいなのか
それとも、迷走神経反射なのか

その判断だよな?


冷静になれ

伶菜がまた倒れたりしないようにきちんと対応しなくては
俺が彼女の傍にいる意味がないだろ
俺達は家族なんだから・・・

俺は自分にそう言い聞かせて、伶菜の首筋に触れた。



『さっき、真っ赤な顔してたから、リンパ腺とか腫れてないかと思って・・・でも大丈夫そうだな。』


自分の手のひらを介して彼女の首のリンパ腺の腫れがないことを確認した俺は少しずつ頭が動き始めたことを実感する。
額にも触れて熱がないことも確認。

さっき耳にした彼女の声も掠れているようには聞こえなかったし、風邪とかではなさそうだ。


もしそうだとすると
さっきのフラつきは迷走神経反射か貧血症状か?

貧血があるのは血液データからも間違いない

もし、フラつきが迷走神経の影響でも、
貧血に早めに対処しなくてはいけないのも間違いない

伶菜の注射嫌いは知っている
昼間の点滴も多分渋々受けたってとこだろう

でも、あのヘモグロビン値で悠長に内服治療している場合じゃない

ここは病院じゃないから嫌がられそうだけど
仕方がない


『ゴメン。俺、このまま・・・・』


無茶なダイエットとかしていたみたいだし、フェジンを静注(静脈注射)した後、どさくさまぎれにこのままカロリー補給の点滴もさせて貰おうか


そう考えた俺はベッド傍に置いてあった注射液等の入った袋に手を伸ばそうとした瞬間だった。


「日詠先生の、スキにしていいよ・・」

真っ赤な顔で普段は聴くことがない伶菜の若干甘ったるい声が聞こえてきたのは・・・・。