どうしよう・・・
そんなコト、急に言われても

私、男の人と暮らしたコトないし
私、一児の母親だし

その上、
私、日詠先生のコト、スキだし・・・・


こんな私になんで日詠先生はそんな提案をしたんだろう?
なんで突然?!


嫌な想いなんてしていないのにゴメンなって謝らせてしまってる
このまま気まずいのは、なんか嫌



だったら聴いてみよう、本人に

名古屋で日詠先生から 
”お腹の中の子供に心臓病がある”
”自分は私に兄だ”
って衝撃の告白をされた時に

私は彼本人から詳しい事情をちゃんと聞くことができなくて
何もかもが疑心暗鬼になっちゃって
そして、気を失ってしまって

その時は目が覚めたら、日詠先生の姿はなくて
ただただ寂しかった


でも今は、目の前にちゃんと日詠先生がいてくれる
しかも、祐希が無事に還ってきてくれたという幸せなこの状況に日詠先生もいてくれる

だから、怖くない
恐れるコトなんてない


聴いてみよう
余計な不安を抱かないように自分で努力してみよう




『いえ、私・・・びっくりしたけど、先生の言葉、嬉しかった。でも、先生はなぜ、なぜ一緒に暮らしてみるのはどう・・なんて言ってくれたんですか?』

私は彼の顔色を伺いながら、慎重に問いかけた。



「・・・・それはだな・・・」

『・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

『それはだな・・・・って?』



ワザと間を空けてるようにも思える彼の口ぶりに、私は居ても立ってもいられずに彼の言葉をオウム返しする。

天を仰ぐように白い天井を見上げた日詠先生。
そのまま、流される・・・そう思った瞬間だった。






「子育てしてみたい・・・から?!」