ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋



懐かしい母の味がするそのホットミルクをどんなに頑張っても自分で入れることができない私は自分の様子をじっと見つめている彼に対してそんな質問をぶつける。


「また、そのうちに教えてやるよ。」

『そんなに作り方、難しいですか?』

「さあな・・・・」

イタズラっぽく微笑む彼。


堅苦しい雰囲気ではない今なら、ちょっと踏み込んだ質問をしても大丈夫かもしれない



『コレ、私のお母さんがよく入れてくれていたホットミルクと同じ味がする・・先生は私のお母さんにそのミルクの入れ方を教わっていたのですか?』

「・・・・ああ。」

遠まわしに聴いたその質問
日詠先生は過去に私の母親と関わりがあったというコトを認めた。

そしてそんな彼の言動を目の当たりにした私は自分の頭の中を埋め尽くしていた疑問のひとつを ”直球” で投げてみたい衝動に駆られ、


『先生は・・・やっぱり私の・・・兄なんですね。』

とうとう彼に目掛けてそれを投げた。





「・・・・キミと俺は・・・・・」



えっ?何・・・・?
キミと俺は・・・・何?

そんな切なそうな顔で言われたら
その続きを耳にしてもいいのか迷いが出てしまう


『先生・・・・・?』

「・・・・・・・・」


どうしたらいい?
言葉の続き、聞いてもいいの?