梓君のお家へお邪魔することになっている、約束の土曜日。

その予定を知る香が、突然朝から私の部屋にやって来て、服を選んでくれたり髪をセットしてくれたりしてくれた……。


「うん、いい感じ」

自分がコーディネートした私の姿を見て、香が満足そうに何度も頷く。


「……ほんとに大丈夫? ちょっと派手じゃない?」

香がチョイスしてくれたのは、透けるレースのトップスに、黒のロングスカート。
スカートは私の服だけれど、トップスは香が貸してくれた、私にしてはちょっと大人っぽいテイスト。

服にはそこまで派手さはないのだけれど、香が気合いを入れて髪をふわふわに巻いてくれた。
更にはメイクまで。

何だかいつもの自分じゃないみたいで、やたら落ち着かない。


「可愛いって! 私を信じなさい! そんなに不安ならみずほのお母さんにも見てもらおうよ」

「え〜?」


うん、とは言っていないのに、香はよっぽど自信があるのか、私の手を引っ張ってキッチンにいるお母さんの所に向かっていく。恥ずかしいよ。そりゃあ、香のセンスは確かだと思ってるけどさ……。


「おばさん! みずほの準備出来たよ!」

香がそう声をかけると、お母さんが振り返って私の姿をまじまじと見てくる。


「可愛いじゃない! さすが香ちゃん!」

「いやいや、みずほの素材が良いからですよ」

「まあ! 香ちゃんったら」