新学期が始まった。
朝はどこの部活も練習がなかったため、香と一緒に登校した。
玄関で上靴に履き替え、途中の階段で香と別れた。
相変わらず、女子は私一人だけの教室に入る。
「あ、桜井さんおはよう」
「お、おはようっ」
……入学式から四ヶ月が経過している。
自分以外は全員男子のこのクラスで、最初は誰とも仲良く話すことが出来なかった私だけれど、最近は挨拶や雑談をクラスメイト達と交わすことも徐々にではあるけど増えている。
勇気を出して自分から話しかけることもあるし、逆に話しかけてもらうこともある。
男子のことは相変わらず苦手だけれど、篠原君と松永君とたくさん話すようになったことで、他の男子への抵抗感も少しずつ薄れていっている。
自分の席に着き、香とメッセージのやり取りをしていると、教室に松永君が入ってきた。
どう接したらいいかな、と考えてしまうけれど、普通が一番だよね。
と思いつつも、つい背筋を正してしまう。
しかし。
「みずほ、おはよー!」
松永君の方が、よっぽど普通に挨拶してくれた。
「お、おはよう松永君」
私が挨拶を返すと、いつもどおりの笑顔で私の席へとやって来てくれる。
「昨日ぶり〜。はあ、始業式めんどいなー」
「はは、すぐ終わるよ」
「だな。でも早く放課後になってほしー。部活したいわー」
良かった。やましいことは何もなかったとは言え、心配することなんてなかった。
朝はどこの部活も練習がなかったため、香と一緒に登校した。
玄関で上靴に履き替え、途中の階段で香と別れた。
相変わらず、女子は私一人だけの教室に入る。
「あ、桜井さんおはよう」
「お、おはようっ」
……入学式から四ヶ月が経過している。
自分以外は全員男子のこのクラスで、最初は誰とも仲良く話すことが出来なかった私だけれど、最近は挨拶や雑談をクラスメイト達と交わすことも徐々にではあるけど増えている。
勇気を出して自分から話しかけることもあるし、逆に話しかけてもらうこともある。
男子のことは相変わらず苦手だけれど、篠原君と松永君とたくさん話すようになったことで、他の男子への抵抗感も少しずつ薄れていっている。
自分の席に着き、香とメッセージのやり取りをしていると、教室に松永君が入ってきた。
どう接したらいいかな、と考えてしまうけれど、普通が一番だよね。
と思いつつも、つい背筋を正してしまう。
しかし。
「みずほ、おはよー!」
松永君の方が、よっぽど普通に挨拶してくれた。
「お、おはよう松永君」
私が挨拶を返すと、いつもどおりの笑顔で私の席へとやって来てくれる。
「昨日ぶり〜。はあ、始業式めんどいなー」
「はは、すぐ終わるよ」
「だな。でも早く放課後になってほしー。部活したいわー」
良かった。やましいことは何もなかったとは言え、心配することなんてなかった。