そしたら会えなくなっちゃうから夏の思い出として佐久間くんと花火行きたいんだ。


なのになかなか了承がもらえず、今に至る。


「だってだって、3回中3回断られたんだよ!?」


「知らないわよ。」


なんて冷めた顔で告げる。


いいよね、栞は。


花火大会陸人と行くんだもんね!!


「もうちょっと親友を助けてあげようとか思わないの?」


「もう、しょうがないわね。陸人にお願いすればいいのね?」


なんてツンデレな性格が滲み出てる。


「ありがと~!!栞大好き~!!」


そう言って抱きつく。


やっぱり持つべきものは親友だよ。


「別に3回も誘われてる佐久間が可哀想だからするのよ!

誰も聖奈のためとか言ってないからね!」


なんて携帯で陸人くんにメールを打ちながら言う栞。


可愛すぎる。


陸人が羨ましいよ。


「あ、返ってきた。」


もう返信が来たらしく、愛されてるななんて思いながら答えを待つ。


「聞いてみる。だって。良かったじゃん。」


良かった~。


後で陸人にお礼言わなきゃ。





午後の授業が終わり、急いで陸人の席へ行く。


「陸人!聞いてくれた??」


「あぁ。行く。ってさ。」


その返事が嬉しすぎてなかなかのニヤけが炸裂した。


「俺に感謝しろよ?」


なんてすこーし俺様要素が入った言葉をスルーして。