「だから、こいつの彼氏だって言ってんの。」


耳元で聞こえるその声にひどく安心した。


「さーせんしたァ!」


何故か私を誘い出してた2人は声揃えてどこかへ消えてしまった。


そして私はずっと佐久間くんの腕の中。


「佐久間くん?」


「心配した。なに言い寄られてんの。」


不機嫌な佐久間くんの声は低かった。


なのに本気で心配してくれた事が腕の力で分かる。


「ごめんなさい。」


「ほんとに。ただでさえ可愛いのに。」


...え?


ん?


今可愛いって言わなかった?


突然の事にボボボと顔に熱が集まる。


「さ、さ、佐久間、くん??」


「なに。」


私の想いが最高に満たしたとき。


同時に花火が打ち上がった。