「ちょっと待ってよ!俺らもついて行ってあげる!」

「1人じゃ不安でしょ?」


何故か1人には肩を組まれ、
もう1人には腰に手を回される。


私は体を捩り抜け出した。


「あの、ほんとに大丈夫なんで!」


多分あらぬ方向へ行ってしまう。


私の感が働いた。


「いいじゃん!俺たち君の事が心配なんだよ?」


私を言い聞かせて連れて行こうとする。


そして今度は腕をガシッと掴まれて簡単には解けない。


どうしよう...。


怖いよ...。


佐久間くん!来て......!


私は心の中でそう叫んだ。


「そいつ、俺のなんだけど。」


私の求めていた声が耳に入った。


幻聴かと思った。


だけど目の前にはしっかり佐久間くんが立っていた。


「あ?誰だ?」

「今からこの子は俺達と遊ぶの!」

言ってることがさっきと違いすぎて逆にため息が出た。


私、遊ぶなんて聞いてないんだけど。


「佐久間くん!!」


私が叫んだのと同時に私はなにかに包まれた。