犬系男子の彼女。

嬉しそうな渚の声が上から聞こえ、
なぜかムカついた。

「...バカじゃないの」

「ふふーん。バカなのは雅ちゃんだもんね~!!」

「うるさい。」

「ちょっと寄り道しよっか?」

繋いでいた手を引っ張り、学校とは違う方向へ私を連れていく。

「ねぇちょっとどこ行くの?」

私が声をかけても何も返さない。

こちらを見る様子もない。