犬系男子の彼女。

珍しく顔が赤い。そして、目を見張って空いてる手の甲で口元を抑えている。

「み、み、み、み、みやびちゃん!?」

みが多すぎるのは無視してあげるけどそんな照れられるとこっちが余計照れる。

「...なに。」

恥ずかしくて顔を伏せて冷たく言う。

あぁ、私っていつもこう。

何故だか嬉しいことがあったりすると
気持ちと口調が矛盾する。

「ううん!帰ろ~!」

渚は私の手をよりギュッと握り上機嫌だ。

この男は何をやっても可愛いの一言で成り立っているらしい。