犬系男子の彼女。

「私はどうすればいいの...」

自分自身素直に感情表現することが苦手なのは分かってる。

そんな私を好きなってくれた渚はかなりの変わり者だと思う。

でも、ほんとに感謝してる。

「そんなの簡単よ。雅が甘えればいいの。」

「無理。」

即答した。

だって無理なものは無理。

甘える?渚に?

...恥ずかしすぎる。

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。ほら。」

そう言って廊下を指さす藍。

そちらへ視線を向けると男女関係なく渚を中心に楽しそうにはしゃいでいた。

「人気者だねぇ」

「なに他人事みたいに言ってんのよ」

真顔で頭にチョップを食らった。

「痛くはないけど顔が怖いよ、藍」

「どうしても出来ない?」

コクリと頷くと意味深な笑顔を作った。