犬系男子の彼女。

でも渚のこの匂い嫌いじゃない。

思わず顔を胸に埋めた。

「自分がどれだけ可愛いか自覚してくれなきゃ困るんだけど。」

そしてまたキスされた。

「...んっ......んぅ」

長ーいキスに息がもたない私は顔を背けた。

「......雅。」

そう言って私を誘惑する。

なによ。いつもちゃん付けなのに。

「じゃあ口開けて?」

意識が定まっていない中、渚の言う通りにした。

「んっ!!......んん、っはぁ」

舌が入って蕩けそう。

腰が抜けて自分の力で立つこともできない。

「誰にも見せたくない。」

「雅は俺のだからね?」


私はこれからも渚に振り回されるんだと思う。


そして、もっと溺れるんだと思う。




fin.