ラストトーク〜君がページをめくる時〜

時間は止まってくれない。どんなに素敵な物語でも、いつかは終わりが訪れる。

でも私たちは、そんなことを考えずに笑い続けた。

みんなに秘密を打ち明けてから、みんなとの距離がさらに近づいた気がする。

夏休みは時間を作ってみんなと遊んだり、一緒に勉強したりした。

苦手な数学を、光矢くんが教えてくれた。夏祭りで茜ちゃんと浴衣を着た。智絵くんが家で作ったトマトをくれた。誠司くんとパワースポットへ出かけた。

「綺麗だね〜」

私が呟くと、誠司くんが「夏の風物詩だし当たり前的な」と笑う。

夏休み最後の日、私の家に集まって花火をしていた。色鮮やかな光にみんなが笑顔を見せている。

「素敵な思い出ができたよ」

光矢くんが線香花火に火をつける。綺麗な花が闇の中に咲いた。

たくさんあった花火は、次々花を咲かせては消えていく。人生を線香花火に例えた小説があったな、と私は思いながら花火を見つめた。

「ねえ、線香花火ってーーー」

私が言いかけた刹那、縁側の扉がゆっくり開きスイカを持ったおばあちゃんがやって来る。