先生に腕を引っ張られ、
杏もエレベーターを降りた。



そのまま歩き続ける二人を
梨香と夏帆は茫然と見ている。



駐車場まで歩くと、
人目の少ない自販機の前で、


先生の足が止まった。



「私…ごめんなさい」



先に口を開いたのは、
今にも泣き出しそうな杏だった。