「腕、ラクにしていいよ。お疲れ様」



驚いて目を開けると。先生は
白い手袋を外して器具を片付け始めている。


杏は痛みを全く感じないまま、
既に処置は終わっていた。


「え…もう終わり」

「もう一回する?」



先生は少し意地悪そうに笑って杏を見た。