A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察

「…じゃあ、病院に泊まらなくてもいいから、こういうのはどう?」


先生が、まっすぐに杏を見つめて言った。


「万が一、容態が悪化しても大丈夫なように、今日は俺のところに“入院”して大人しく過ごすこと」


予想もしなかった先生からの提案。


先生のところに“入院”って言ったよね…?



その言葉を耳にした瞬間から、
心臓の音が急激に早く、大きくなっていく。



状況を考えただけで、緊張が止まらない。
でもどうしても病院だけには戻りたくない杏に、他に先生が納得するような選択肢はなかった。



「……お言葉に甘えても、いいんですか?」


そう聞いた声は、自分でも驚くほど、
かすかに震えていた。


先生は、少しだけ笑って言った。


「もちろん。でも、泊まるって決めたら——ちゃんと“患者扱い”するからね」


そんな言葉にも先生らしい気遣いを感じる。