A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察

先生は、私の腕をそっとさすりながら言った。


「……ちょっと、ごめんね」


え……?


そう思った瞬間、
後ろから抱きしめたままの状態で、


先生の手が、
杏のおでこをそっと触った。


「……っ」


恥ずかしくて、顔をそむけたくても、


先生のカラダと手に挟まれて、
恥ずかしくても杏は身動きすら取れない。


やさしく挟まれて、
ただ、そこにいることしかできなかった。


(……こんなの、ずるいよ)


しばらくして、
おでこから手を離してくれた先生は、


杏の耳元であやすように
優しくそっと囁いた。


「ここじゃ寒いから、一旦車に戻ろう」


不意に囁かれた先生の声に、
胸の奥がまた締め付けられる。