そう言って、 先生は後ろから杏を抱きしめた。 急に感じる先生の体温。 先生の大きなカラダに、 杏は優しく包み込まれ、 これまでにないくらい、 心臓の脈が、みるみる加速していくのがわかる。 さっきの先生の言葉は、 やさしくて、少し切ない感じがして、 杏の胸の奥に静かに刺さっていた。 隠すこともできないこのドキドキは、 きっと先生にも伝わっているだろう。 「カラダ、結構冷えてるね」