(ダメだ…最後は笑ってバイバイしなきゃ) その時ちょうど眠りから覚めた白石先生は、 どこにいるのかわからないようだった。 ーー「じゃあ、そろそろ行くね」 白石先生とも少し話した後、 先生の車はゆっくりと走り去っていった。 さよならは、 いつになっても好きになれない。 久しぶりに帰る自分の部屋の、 ドアの前に着いた時だった。 「…ないッ。カギがない…!」