「どこかに向かう途中だった?」



飲み物を買おうとしていたことを伝えると、
白石先生は売店で私の好きなコーヒーを買ってくれた。



天気がいいので、
そのまま屋上に向かう二人。



「杏は体調崩し気味だったらしいね。心配で本当はもっと早く会いに行きたかったんだけど」


コーヒーを片手に持ちながら、
先生は杏のほうを見る。



「仕事が立て込んでて気付くといつも夜遅くてさ…」