「そのためには、まずそれらしい服装を揃えなければならないな」
王子がアルさんの格好を見ながら言った。
彼はパケム島で買った派手な服のままで、確かにこれでは到底お医者さんには見えない。
(お医者さんかぁ)
私はこの世界で知っている唯一のお医者さん、フェルクレールトのブライト君を思い出していた。
彼も最初お医者さんだと聞いたときはすぐには信じられなかったけれど。
(あー、でもアルさんメガネ掛けてるし、白衣とか着たらすごくそれっぽくなるかも)
この世界に私の知る白衣があるかはわからないが、アルさんとラグの白衣姿を想像して私がひとり小さく頷いている、そんなときだった。
「こいつらはどうする」
「え?」
顔を上げラグと目が合ったかと思うと、一斉に皆の視線がこちらに集中してぎくりとする。瞬間考えていたことがばれたかと思った。しかし、
「そりゃ勿論、セリーンとカノンちゃんも一緒に入れるんだよな」
そう、アルさんが当然のように王子とクラヴィスさんに訊くのを見て更に慌てる。



