「ここのシェフ、腕は一流なんだけど気まぐれな人で。決まった営業日がないから、予約しないと入れないんだ」
「そうなんですね」
期待に胸を膨らませながら店内に入ると、淡いランプの光りが灯った優しい空間が広がっていた。テーブル席がひとつしかなくて、店内は広く感じる。
まじまじと眺めていると、奥の厨房のほうから四十代くらいの男性が顔を見せた。
「お、来たな誠司」
「今日はよろしく頼むよ」
村瀬さんを『誠司』と呼ぶコックコート姿の男性は、厨房から出てくると、ジーッと私を見つめてきた。
「初めまして。……えっと、今日はよろしくお願いいたします」
耐え切れず頭を下げると、男性は豪快に笑い出した。
「なんだよ、誠司。ずいぶんとまたかわい子ちゃんをつかまえたな! 初めまして、殿山(とのやま)一成(かずなり)です。誠司より十歳年上の大人の男です!」
そんな陽気な自己紹介をすると、殿山さんは村瀬さんの背中をバシバシと叩いた。
「どれ、今夜は俺が腕によりをかけて作ってやるから、期待してろよ」
「お嬢さんも、お楽しみにね」と言いながら、殿山さんはキッチンへ戻っていく。
「そうなんですね」
期待に胸を膨らませながら店内に入ると、淡いランプの光りが灯った優しい空間が広がっていた。テーブル席がひとつしかなくて、店内は広く感じる。
まじまじと眺めていると、奥の厨房のほうから四十代くらいの男性が顔を見せた。
「お、来たな誠司」
「今日はよろしく頼むよ」
村瀬さんを『誠司』と呼ぶコックコート姿の男性は、厨房から出てくると、ジーッと私を見つめてきた。
「初めまして。……えっと、今日はよろしくお願いいたします」
耐え切れず頭を下げると、男性は豪快に笑い出した。
「なんだよ、誠司。ずいぶんとまたかわい子ちゃんをつかまえたな! 初めまして、殿山(とのやま)一成(かずなり)です。誠司より十歳年上の大人の男です!」
そんな陽気な自己紹介をすると、殿山さんは村瀬さんの背中をバシバシと叩いた。
「どれ、今夜は俺が腕によりをかけて作ってやるから、期待してろよ」
「お嬢さんも、お楽しみにね」と言いながら、殿山さんはキッチンへ戻っていく。



