極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 声を上げて笑って叫んで、次から次へとアトラクションに乗っていく。

「こんなに思いっきり声を出したのは、いつぶりだろう。おかげで喉がカラカラ」

「私もです」

 自販機で飲み物を購入し、ベンチに座って一休み。そろそろ閉園時間を迎える園内は、人もまばらになってきた。

「どう? 少しはお腹空いた? ちなみに俺は、けっこう空いてる」

「私も空いてきました」

 あれほど苦しかったのに、思いっきり遊んだおかげでペコペコだ。

「じゃあそろそろ出ようか」

「……はい」

 村瀬さんが予約してくれたお店がどこで、どんな料理が出てくるのかすごく楽しみ。でも食事が終われば、夢のように楽しくて幸せだった一日も終わりを迎える。

 こうして彼の隣を並んで歩くことも、一緒に電車に乗ることも、これで最後かと思うと、心は寂しい気持ちで埋め尽くされていく。

 駐車場に戻り、車を走らせること十五分。村瀬さんは大通りに面したパーキングに車を駐車した。

「ごめん、ここから少し歩くんだけどいいかな?」

「もちろんです」

 彼の後についていくと、大通りからわき道に入り、狭い道を進んでいく。すると見えてきたのは、レンガ作りの小さな洋食屋。