極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 だって私、ますます彼のことを好きになっている。こうして同じ時間を過ごすだけで、好きって気持ちが大きくなっているもの。
 叶わない恋だと諦めて、気持ちを伝えずに終わりにして後悔しない?

「えっと、そろそろ出ようか。次は俺の行きたいところに行ってもいい?」

「あ、はい」

 大きく首を縦に振ると、村瀬さんは照れくさそうに私の手を引き歩き出した。そんな彼の横顔を盗み見る。

 だけど向こうも同じタイミングで私を見て、目が合った。慌てて逸らすものの、再びチラッと見ればまた目が合って……。どちらからともなく、笑ってしまう。

 決めた。今日、村瀬さんに好きって伝えよう。だって目が合っただけで幸せな気持ちになれちゃうくらい好きな人には、この先巡り合えそうにないから。

 そう決意を固めたところで水族館を出ると、村瀬さんはなぜか駐車場には戻らず駅へと向かった。

「村瀬さんの行きたいところってどこですか?」

 てっきり車で移動するとばかり思っていたから尋ねると、彼は足を止めてなぜか考え込む。

「店がいっぱいあるところ?」

「――と、言いますと?」

「うーん……浅草とか?」

 意外な場所に驚きを隠せない。