極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

「本当にありがとうございました」

 私たちに何度もお礼を言う両親に抱かれて、男の子は笑顔で手を振り去っていく。

「よかったね、無事に会えて」

「……はい」

 だけどそれは、村瀬さんの迅速な対応のおかげ。

 よく弁当屋には小さな子供も買いにきていたから、それなりに子供の扱いには慣れているつもりだった。そんな私でも、すぐに抱っこしてあんなに安心させることはできないと思う。

「村瀬さん、すごいですね。子供の扱いが上手でした」

 思ったことを口にすると、村瀬さんもすぐに言う。

「それを言ったらさくらちゃんもでしょ? すぐに泣き止ませたじゃない。……子供、好きなの?」

「はい、大好きです。お店によく小さな子供がお母さんと一緒に買いにきてくれると嬉しくて、つい声をかけていました。私、姉弟がいないので憧れもあって」

「……そっか」

 姉弟がいたら、どんな感じなのだろうと何度想像したか。

「村瀬さんも、子供は好きですか? 子供の扱いに慣れている感じがしましたが、身近に小さな子がいるんですか?」

 気になって尋ねると、彼は首を縦に振る。