極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 次の日。出社すると挨拶もそこそこに、山浦さんに昨日のことを問いただされた。

 聞かれるがまま説明をすると、山浦さんは難しい顔になる。

「そうでしたか、栃木に……」

「はい」

 もしかしたら想いが通じ合っていると思っていたのは、俺の勘違いだったかもしれないこと。自分の立場を考えたら、彼女は運命の相手ではなかったと割り切り、忘れるべきではないかと考えていることを伝えた。

「副社長のおっしゃる気持ちもわかりますが……」

 顎に手を当てて考え込んだ後、山浦さんは神妙な面持ちで俺を見る。

「本当はどうなんですか? ……簡単に忘れられるほどのお気持ちだったのですか? 私にはそうは見えませんでした。彼女に恋をしてからというもの、副社長が光り輝いて見えましたよ」

「光り輝いていたって……」

 真面目な山浦さんが柄にもないことを言うものだから、つい笑ってしまう。

 でもすぐに言われた言葉が頭の中を駆け巡った。

「本音を言えば、今すぐに彼女に会いたいですよ。どうにかして見つけ出し、今度こそ離したくないです。ちゃんと好きって伝えて、もっとさくらちゃんのことを知りたいですし、俺のことも知ってほしい。……できるなら彼女と結婚したいです」

 山浦さんの前だと、素直な思いが口をついて出てしまう。