極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

「あの人たち、写真の出来栄えを気にしておかずを取るでしょ? 食べきれないくせに。その量が尋常じゃないのよ。だからさくらちゃん、あの人たちの周りをうろついて、圧力をかけてきてちょうだい」

「あ、圧力ですか……?」

 弥生さんからの無理難題に苦笑いするも、あながち間違っていないから強く言い返せない。

 早乙女さんたちは、週に一~二度食堂を利用してくれている。健康志向の社員をターゲットに、ヘルシーな料理も多く揃えていることから、写真を撮ってSNSにアップしてくれているようだけれど、見栄えを気にして食べきれない量を皿によそう。

 毎回半分以上残されるから、弥生さんたちはご立腹なのだ。

 本当は強く言いたい。食べられる量だけ取ってくださいと張り紙にも記載しているし、なにより私たちが心を込めて作った料理。それを廃棄に回さないといけないのは悲しい。

 日本はとくに破棄率が高く、それを今どうにかしようと動き出し始めた。コンビニ各社も値引きして少しでも廃棄を減らし、棄てるはずの物をタダで受け取ることができるアプリも話題を呼んでいるし。

 うちも廃棄率ゼロパーセントを目標に掲げ、発注にも細心の注意を払っている。

 そんな中、彼女たちの振る舞いは非常に困った問題だった。