「手術は三週間後なの。それまでに店を畳んでお父さんと向こうに行くつもり。……おじいちゃんとおばあちゃんが守ってきた食堂を、閉めるわけにはいかないもの」
「多くの学生さんや馴染みの客が残念がるからな。それに父さん、今まで親孝行らしいこと、なにひとつできていないから、最後に盛大な親孝行をしてやりたいんだ」
そう言って無理して笑うお父さんに、胸が痛む。ふたりが弁当屋をどれだけ大切に思っているか一番知っているから。
でもそれは私だって同じだ。お店があったから今の私がいる。商店街のみんなとの出会いがあって、たくさんの経験をさせてもらってきた。
ふたりは私に継がなくていいと言っていたけれど、ゆくゆくは継ぐ覚悟を持っていたのに、畳んでしまうなんて……。
本音を言えば、これから先もずっと続けてほしい。お父さんとお母さんだって続けたいはず。
それでも店を畳むと決めるまで、きっとたくさん話し合って決めたことなんだよね。
だったら私はふたりの決めたことに従うだけだ。このお店は、お父さんとお母さんが一から作ったのものだから。
心配そうに私の様子を窺うふたりを安心させるように、笑顔を作った。
「わかったよ。……今月中に閉めるなら、明日にでも店に張り紙をして、常連さんにも伝えないとだね」
「多くの学生さんや馴染みの客が残念がるからな。それに父さん、今まで親孝行らしいこと、なにひとつできていないから、最後に盛大な親孝行をしてやりたいんだ」
そう言って無理して笑うお父さんに、胸が痛む。ふたりが弁当屋をどれだけ大切に思っているか一番知っているから。
でもそれは私だって同じだ。お店があったから今の私がいる。商店街のみんなとの出会いがあって、たくさんの経験をさせてもらってきた。
ふたりは私に継がなくていいと言っていたけれど、ゆくゆくは継ぐ覚悟を持っていたのに、畳んでしまうなんて……。
本音を言えば、これから先もずっと続けてほしい。お父さんとお母さんだって続けたいはず。
それでも店を畳むと決めるまで、きっとたくさん話し合って決めたことなんだよね。
だったら私はふたりの決めたことに従うだけだ。このお店は、お父さんとお母さんが一から作ったのものだから。
心配そうに私の様子を窺うふたりを安心させるように、笑顔を作った。
「わかったよ。……今月中に閉めるなら、明日にでも店に張り紙をして、常連さんにも伝えないとだね」



