極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 会社に到着した頃は、ちょうど片づけ作業をしているところだった。心配するみんなに病院で検査してもらったけれど、とくに異常はなかったと伝えたところ、心底安心した顔を見せた。

 それを見て、嘘をついていることに罪悪感を抱く。

 その間に弥生さんたちは、今日の状況を話してくれた。今日も早乙女さんたちが来ることはなかったし、山浦さんの一件があったからか昨日に続き、料理を残す人も誰もいなかったと。

 村瀬さんだけではなく、弥生さんたちも私が妊娠していると知ったら、やはり迷惑に思うだろうか。

 単純に光美のようにみんな喜んでくれると思っていたけれど……本当は違うのかもしれない。
 そう思うと、気持ちは沈むばかりだった。



 仕事を終えて帰宅後、すぐにソファに身体を沈めた。少ししてバッグから取り出したのは、交付された母子手帳。

 帰ったら記入しようと思っていたのにな。今はそんな気分になれない。

 可愛い赤ちゃんのイラストが描かれた手帳を眺めていると、スマホが鳴った。

「誰だろう」

 スマホを手に取り確認すると、電話の相手は村瀬さんで一気に緊張が高まる。

 どうしよう、でもこの時間はいつも仕事を終えて家にいる時間だもの、出なかったから心配させちゃうよね。

 一度大きく深呼吸をして、電話に出た。