極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

「どっちみち誠司君にとって、迷惑な子でしかないわよ。彼が日本にいなくてよかったわね。さっさと辞表を提出してその子供と一緒に、ご両親の元へ行ったら?」

 吐き捨てるように言うと、ちょうど到着したバスに乗り込んだ。だけど私は乗ることができず、発車するバスを見送り、そのまま力なくベンチに腰掛ける。

 そして、おもむろに触れてしまうのは自分のお腹。

 早乙女さんに言われた言葉が、頭から離れてくれない。この子は村瀬さんにとって、迷惑な子でしかないのだろうか。

 ううん、そんなことない。村瀬さんなら喜んでくれる。そう、信じたいけれど……。

「会社、行かなきゃ」

 みんなには腰が痛いから半休をもらい、念のために病院を受診してくると伝えてある。それなのに午後も行かなかったら心配させてしまうもの。

 立ち上がって次のバスの時刻を確認すると、三十分後だった。それでは間に合わない。

 市役所に戻って、玄関付近に停まっていたタクシーに乗り込んだ。車内の中で忘れずにバッジを外し、会社へと向かった。