極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 帰ったら記入できるところは記入しないと。……手帳に赤ちゃんの記録が増えていくのが楽しみだな。

 バス停に着き、到着時間を確認すると、ついさっきいってしまったばかり。次のバスは二十分後。座って待とうと思い、ベンチに腰掛けた。

 自然と目に入るバッグに付いているバッジ。さっき、言われるがまま付けたけれど、今から会社に行くのに付けっぱなしはまずいよね。まだ会社に妊娠の報告はしていないもの。

 そう思い、外そうとした時。その手をいきなり掴まれた。

 びっくりして私の手を掴んでいる腕を辿っていくと、瞬きもせずにジッと私を見つめていたのは早乙女さんだった。

 どうして早乙女さんがここに……?

 突然目の前に現れた人物に、頭の中が真っ白になる。手にしていた封筒もバッジも隠し忘れるほどに。

 すると彼女はそれらを見て私の手を離し、表情を歪ませた。

「書類を届けに市役所に来たら、あなたがこども健康福祉課から出てくるところを偶然見て目を疑ったわ。どういうこと? あなた……妊娠しているの?」

「えっ……あっ」

 慌てて封筒やバッジを手で隠すものの、時すでに遅し。

 しっかり見られてしまった今、早乙女さんは確信を得た目で私に追及してきた。