極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

「やだ、さくらちゃんどうしたの!? 座ってやるなんて、どこか悪いの!?」

「えっ?」

 血相を変えてこちらに来ると、私のことを食い入るように見る。

「体調悪いなら、無理せず上がりな」

 弥生さんの声にみんなも作業する手を休め、あっという間に囲まれてしまった。

 これはまずい。だけどまだ村瀬さんにも妊娠の報告をしていない今、どう説明すればいいのやら……。

 けれど、私を早退させる方向で話を進める弥生さんたちに、慌てて伝えた。

「すみません、皆さん。ご心配おかけしてしまい……。あの、大丈夫です。ただ、その……ちょっと腰を捻ってしまって。用心のため、座ってできる作業は座ってやろうと思ったわけでして」

 しどろもどろになりながらも、どうにか納得してもらえるような理由を並べる。するとみんなはそれぞれ顔を見合わせた。

「さくらちゃんがそう言うなら……」

「でも無理は禁物よ。つらかったらすぐ言うこと」

「そうそう、腰は大事だからね。将来、立派な子供産むためにも用心しないと」

 最後にかけられた言葉に、ドキッとしながらも「はい」と返事をすると、再びみんな持ち場に戻っていく。