極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

「嘘じゃないよ。誠司にとってさくらちゃんは、そう思えるほど好きな相手ってこと。でもそれはキミも同じだろ? 厨房からふたりの食事風景を見せてもらったけど、誠司のことが好きでたまらないって顔をしてた」

「……っ」

 やだ、私ってばそんなに顔に出ていたのだろうか? だったら、ものすごく恥ずかしい。

「だけどそれは誠司も同じ。あんなに優しい顔をしている誠司を見たのは初めてだよ。……お互い想い合っているのが、よくわかったよ」

 しみじみと話す殿山さんの言葉が、胸の奥深くに突き刺さる。

 すごく、すごく嬉しいのに、同時に悲しさにも襲われて目頭が熱くなってしまう。

「えっ? ど、どうしたのさくらちゃん! 俺、なにか泣かせるようなことを言った!?」

 こらえきれず、ポロポロと零れ落ちた涙を見て、殿山さんはおもしろいほど狼狽えた。

「すみませっ……! 違うんです、殿山さんの目に私と村瀬さんが、そういう風に映ったのが嬉しくて」

 慌てて涙を拭い、笑顔を取り繕う。

 彼が私をここに連れてきてくれた理由を知ることができた。幼い頃の村瀬さんを知っている殿山さんの目には、私と彼が互いを想い合っていると映った。……もうそれだけで十分。