極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています

 料理の説明をすると、殿山さんは再び厨房に戻っていった。彼の背中を見送った後、村瀬さんとともに手を合わせて、さっそくいただく。

「……おいしい」

 里芋本来の甘さに、チーズとマスタードが絶妙に絡んですごくおいしい。

「ん、相変わらずうまい」

 村瀬さんも殿山さんの料理に舌鼓を打つ。

 その後も次々と出される料理はどれも秀逸で、食べるたびにあまりのおいしさにため息が漏れるほど。

 メインの肉料理もとろけるほど柔らかく、ソースも絶品だった。

「いやー、さくらちゃん。おいしそうにニコニコしながら食べてくれて嬉しいよ」

「どれも本当においしかったです」

 最後にデザートとコーヒーが運ばれてきた。デザートは、ミルフィーユとティラミス。

 さっそく食べようとフォークを手にすると、タイミングよく村瀬さんのスマホが鳴った。

「ごめん、会社のほうだ」

 相手を確認すると、「先に食べてて」と言いながら村瀬さんは足早に店の外に出ていった。

「ったく、あいつは相変わらずの仕事人間のようだな」

「大変ですよね、休日まで仕事なんて」

 弥生さんたちから、副社長である彼の多忙ぶりは聞いていたし、弁当を買いにきてくれる時間も、いつも閉店ギリギリだった。