3月生まれの恋人〜Birthday present〜



注文したランチを待ちながら、あたしは莉奈に

柊に拾われてた経緯から今日に至るまでの話を、淡々と話した。

莉奈は、時々相槌をうちながらあたしの話を聞いていて、



『そんなことがあったんだ・・・』



と最後に一言、渋い顔をしてそう呟いた。



『たまたま変な人じゃなかったから良かったけど・・・

ゆづは本当、危なっかしいったら!』



『うん・・・

そのあたりは反省してる。』



ようやく、現在までの状況は説明したかと思ったとき、テーブルに二人分のランチが運ばれて来る



『うっわ、美味しそ!

ね、食べよ!ゆづ』



パスタとサラダのワンプレートランチは、香りといい見た目といい、空腹のあたしたちには堪らないごちそうで

あたしたちは、手を合わせて“いただきます”すると
綺麗に磨かれた銀のフォークを手にとった。



『うん、めちゃくちゃ美味しい!』



蟹とトマトのクリームパスタを頬張った莉奈は、ご満悦の様子でそう呟く