第1章-1 『私』


『んじゃ 行ってきます 行ってらっしゃ~い』

朝6:30 父を車で駅まで送り
1日の始まりを感じる

今日は 手強い有名アーティストの
写真を収めなきゃ鬼にボコされる。

『ピロロロロロローン』

携帯が心を読んでるかのように鳴る
画面には 鬼の名前 榊原 辰樹が…

『もしもし!おはようございます!』

『今日わかってんだろうなぁ!しっかり気合い入れてこねぇと 痛い目見るぞぉ。同じ失敗はゆるさねぇからな。奴らいつ出てくるかわかんねぇから 今すぐ ○○ホテルにはりこみいけ!取れたら連絡しろ!』

『あっ はぃっ…!』ツーツー


無意識の大きく鼻から息を吸って
口には出さずにため息を大きくついてやった


『よし!!!がんばるぞぉ!!!!』