入学式の翌週火曜日。普通に授業が始まる。

高校になったら難しくなるんだよね、きっと。
まあ今週はどの授業も、先生の自己紹介とかで終わるんだろうな。

この学校は1部から4部があるけど、どの部に入っても大抵どの授業も取れる。
部やクラスが影響するのは、週に1度しかないHRくらいらしい。

だから、同じクラスの人ばかりの授業もあるし、逆もあるってことかな。


昼休みは、聖也や他の男友達と過ごした。
男子高校生だなって感じの会話で、中学までと何ら変わらない日常。
ただ、そこにいるメンツが今までと違うだけ。


「貴哉、最初の授業何だったの?」

「数Aだったかな」

「うお…なんか響きだけでやばい」

「…聖也、そんなできない方じゃないでしょ。ここ1週間いるだけでも、なんか分かる」

「いやいや…数学は少し苦手な理系だもんで」

「じゃあ俺は、数理系もそこそこできる文系だね」

「おいおい、それじゃあ全部できる奴!」


昼の後は体育。

前期と後期で、受ける種目を変えることが可能ということで、前期はバスケを主にやるという体育館競技を選択した。他にはダンスやテニス、プールなんかもあった。

大抵の全日制高校の授業は、50分を1日6つくらい。
だけど定時制高校あるあるなのか、1つの授業が100分で、体育もそれだけ沢山できる。体を動かすのが割と好きな俺にとっては、嬉しい限りで。

勿論、100分の途中で5~10分の休み時間は設けられる。ただ、先生によって違うみたいで、数学は休み時間無しって言ってたな…。
まあ、授業と授業の間の休み時間は20分あるから、充分休めるのだけど。