「じゃあ夏休みは、水族館とかどう?基本屋内だし、ショーとかも水浴びて気持ち良さそうだし」

「さすが飛鳥ちゃん、楽しそう」

「もっと褒めて!ほらっ!」


可愛いな…。そう思った俺は。
とりあえず頭をポンポンしていた。


「んっ…!」

「すごいすごいっ」


彼女は頭ポンポンには慣れていないようで…。
頬を赤くして照れてしまった。


「や…やめ…」

「うん?」


少し意地悪するのも良いね。
なんて思ってると、手を掴まれて下ろされた。


「調子に乗りました」

「ですよね!照れてるのをいいことに!」

「へへへ」

「…んー、私は良いけど、他の女の子にやっちゃダメだよ?」

「…えっと、ヤキモチ?」

「んんっ…というより、単に、頭触られるの苦手な子もいるからさ」


何だ、違うんだ。


「大丈夫だよ、飛鳥ちゃんにしかしないし」


言ってから、我ながら爆弾発言をしてしまったな、と思う。


「…それはそうと!水族館以外はどこ行きたいとかある?」

「と、言いますと?」

「だって、夏休み中1回しか遊びに行かないってことはないでしょ?」


ビックリだ。冬休みのデートまで決まったのに、その上夏休みは1度だけじゃなくて良いなんて。