君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。



休み明けの水曜日。
あー、休みボケしてる。身体かったる…。


朝から特に変わったことも無く、平和にコミュ英も終わる。あとは帰るだけだ。

これでまた、電車に揺られたり歩いたり…溜め息が出そうになる。


「佐倉ー、帰ろー」

「今日は金澤と遊んでくから、一緒に帰れない」

「わー、飛鳥ちゃんハブいて、金澤くんと2人でデートですかー?」

「…金澤と俺がデキてて、誰得なん?」

「私得…?」


そう答えると、佐倉は鼻で笑ってくる。
冗談だっつーねん。


「妹尾ちゃんも一緒に遊ぶ?」


金澤くんは優しくそう言ってくる。

別に、一緒に行きたい!とか、そういうんじゃないんだけどね。


「ああ、そういうんじゃない。
単に俺に構ってほしいだけ」

「よくお分かりで?」

「否定しないんだな」

「2人で遊ぶんだ、了解、じゃあまたねー!
…じゃ、つまんないでしょ」

「そんな淡白だったら、逆に心配になるわ」


どんなイメージ持たれてんねん!


「そんじゃ、ごゆっくりー」

「意味深かよ」

「じゃあ明日の数Bでー」


そうだ、明日の数Bで金澤くんと一緒だ。


「そうだねー!バイバイ」

「またなー」


そんなこんなで彼らとバイバイして、階段で1階に向かう。