そう言うと、軽く溜め息をつかれた。
え、嘘だと思われた?
「本当に思ってるよ!」
「だからだよ…」
「へ?」
「妹尾が嘘つかないのは、1年も一緒にいりゃ分かるっつの。何て言うの、馬鹿正直なんだよな」
「そうだね、家族によく言われるけど」
「そのくせ女子相手だと、自分にも相手にも嘘つきまくって」
そう言われるとさ、ぐうの音も出ないんだよ。
「そうやって素直に言われると、普通の男はどんどん勘違いしてくの。
ましてや、慣れない場所で出会った先輩女子で、素直な発言に慣れてない奴なら、好きになってもおかしくない」
「え、貴哉くんのこと言ってる?…佐倉も金澤くんも普通の男ってやつじゃないから、私に1つもときめかないでしょ」
「金澤は知らねーけど。俺は単に、仲良い相手を男だとか女だとかで選んでないだけ」
「…うん!やっぱ佐倉好き!…あっ」
佐倉から割と鋭めの視線を戴いたので、理解いたしました。
わたくし、学習能力が3歳児ってことで有名なので。
ご了承くださいませ。