君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。



翌週の日曜日。

貴哉くんのお家に行くことになったわけだけど…。


「翔…今日の服どう?」

「今週もデートですか」

「貴哉くんのママに会うんだよ!」

「お義母さんに会うのか…頑張れ、嫌われてこい!」

「その喧嘩いくら…?」


嫌われてこい!は無いですよね?


「貴哉に、紹介したいって言われたの?」

「うん、そんな感じ」

「本当の目的は何だろうなー」

「それがメインでしょ」

「いやぁ…。んー、でも貴哉だしな。
そんな急にはないか…」


なんかブツブツ言ってるし。

まだまだピュアピュアなお付き合いだよ。

…よく分からない勘違いによる疑いはかけられたが。


「別にまあ…高校生だし、そんな頑張ることないだろ。結婚の挨拶じゃあるまいし」

「そうかもだけどさ…」


グレーのケーブル編みセーターに、赤と緑のチェック柄スカートとストッキング。靴は、ヒールの高くないブラウンのブーツ。

高校生らしい格好にはまとめたつもりだけど…。


「手土産とかいる?」

「…よく知らないけど、会うのが2回目以降に、母からです、とか言って持っていくのが良いらしいよ」

「ああ…じゃあ今度でいっか」


貴哉くんの家に行くのは2回目だけど、貴哉くんママは初めましてだ。

まさか、2人きりの家が、初めての訪問になるとは…。


「じゃ、行ってきます!」


電車を乗り継いで…と言っても、ほぼ登校と変わらないんだけど。