嘘、でしょ…?

両想い…だってこと?


「何で貴哉くんがポカンとしてるの?」

「だって…両想い…」

「自信あったから、私の誕生日の今日、告白してきたんじゃないの?」

「…えっ」


誕生日?!
俺は携帯を取り出して日付を確認する。

うわっ、今日飛鳥ちゃんの誕生日じゃん!!


「完全に忘れてたよね」

「飛鳥ちゃんのこと心配だし、抱き締めちゃって、その上家連れて行くとか、もう俺…そのことで頭いっぱいだった、ホントごめんなさい」


好きな子の誕生日忘れるとか、何してんの俺。

一緒に出かけようね、とか言ってたのにー!


「私よりマシじゃん。
当日気付いてるだけまだ良いでしょ」

「ああ…俺の誕生日も忘れてたっけ」

「お互い様。…いや、貴哉くんはプレゼントくれたから、何も悪くないじゃん」


俺プレゼントなんか…。


「好きって、言ってくれた。
とんでもない大プレゼントじゃん。
彼氏できちゃった。
しかも、その彼氏は、自分の好きな人って」

「なっ…。それはさ…」


飛鳥ちゃんはやたらニコニコする。

あー、好きだな。


「…キスしていい?」

「えっと…。そんな急に真面目な顔して言われても…」