木曜日。
地学が楽しみだ。
「おはよー」
「あ、飛鳥ちゃんおはよー!」
と軽く挨拶するだけで、俺もう嬉しいだから!
日本語力失うくらいには。
授業終わり、昼休みに一緒に過ごすことを提案しようと思います!
「飛鳥ちゃん、一緒にお昼ご飯食べない?」
「いいよー、どこで食べる?」
座ったままリュックを前に抱えて、俺の目を見つめてくる。
小動物みたいで、なんか可愛い。
「どこにしよっかぁ…」
「やっぱ貴哉くん、真正面から見てもイケメンだね」
「はっ?」
優しくニコニコしながら、サラッとそんなこと言うのはダメじゃない?
「ふと思っただけー。別に気にしないで?」
「お…驚くよ…」
めっちゃ気にするよっ?!
好きな子に「イケメン」とか言われて、良い気にならないわけないじゃん!
「飛鳥ちゃんは、とっても可愛いと思います!」
んな…何言ってんだ俺!!
飛鳥ちゃん、眉間に皺を寄せて首傾げちゃってるし!
「審美眼大丈夫ー?で、ねえ、どこで食べる?」
「え、あっ…はい」
思いの外あっさり流されたな…うん。
ちょっとくらい照れてほしかった。
俺ばっか気にしてるみたいでカッコ悪いじゃん。



