「どうしたの貴哉くん。行かなきゃー」
「あっ…そうですね!」
好きな子の違和感を、嫌というほど感じてしまう。
思わず座り込んでいると、仙葉さんに言われてしまう。はあ…気にしすぎるんじゃないよ俺。
飛鳥ちゃんの横に立って、さっきの続きをやっていく。
授業が終わって、飛鳥ちゃんに声をかける。
「飛鳥ちゃん、お疲れ!」
「ん?お疲れ」
俺のことをすっと見上げてそう返してくれる。
だけどどことなく、大人しいというか。
「ん…えっと…?」
静かに見つめてたら、困ったような顔をされる。
「あっ、いやっ。別に…」
より一層不思議そうな顔をされる。
「また後でね」
「う、うん」
いつの間に女子更衣室の前まで来ていたんだ…。
俺も男子更衣室まで行って、着てきた服に着替える。
高校生男子ともなると、一堂に会するここは、やはり狭い空間だ。170cmなんて優に超える男がいっぱいいるんだから当たり前か。
俺の身長?聞かない方がいいな…。
優に超えらんなかった。
成長期に期待してるんだけど、もうダメですかね。
次の授業の教室に行く。今日は普通教室の授業だよね。
少しすると飛鳥ちゃんも教室にやってくる。
「飛鳥ちゃん」
そう呼ぶと、彼女は俺に目を向けてくれる。
ふっと微笑んでこちらに来る。
ああ、いつも通りだ。



