君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。



授業は思っていたよりハードではなかった。
曲によるのかな、今回だけこういう感じなのかもしれないなぁ。


「はーい!じゃあ水分補給してー!まだ暑いからねー」


飛鳥ちゃんの荷物の横にちゃっかり俺も置いていて、これまたちゃっかり彼女の右側に腰を下ろす。

何か不審に感じたのか、たまたまなのか、流し目でこちらを見てきた。

下心バレちゃったかな…?


はあー、ハードではないとはいえ、喉は渇くんだなぁ。冷たい水が喉を潤す。


「未経験者とか言ってたけど、貴哉くん結構踊れてたよね!」

「そう!それな!うちもチラチラ目に入って、踊れんじゃんって思った!」


飛鳥ちゃんの左側に座っている仙葉さんと植草さんが話しかけてきた。


「ああ…ありがとうございます」

「貴哉くん、運動神経良さそうだもんね」

「んー、まあ人並には」

「いやぁー!今回のは緩めの曲とはいえだよ、あんな踊られちゃったら、半年長くやってるうちらどうしたらいいよー?」


植草さん、やたらグイグイ来る。

それに反して、飛鳥ちゃんはつい40分前のニコニコ嬉しそうな感じの片鱗も無いんだけど。

機嫌悪いのか、体調悪いのか。


「凜、貴哉くん困ってるよ?」

「えっ、ああごめん!」


仙葉さんの指摘で謝ってきたから、違いますよの意を込めて、首を振る。


「そろそろ再開するよー」


小体育館に先生の声が響き、重い腰を上げ出す。

飛鳥ちゃんはこの4人の中で真っ先に立ち上がる。