「それで、翔さんって…妹尾の兄貴だよな?」
「よくご存知で」
「名前でしか聞いたことないけど」
「俺、直接会ってるんで!LINE交換もしてるんで!」
「…そんなん張り合われても」
温度差があるのは、まあ慣れてきたかな、うん。
「でも貴哉。俺の方が、妹尾のことよく分かってるから」
「佐倉くんも張り合ってるじゃん!」
そう返すと、佐倉くんが思いきり笑顔を見せてくる。これは…女の子なら一瞬で恋に落ちるやつだ…!
「結局、佐倉くん呼びになるのな」
「えっ…?あっ、確かに」
統一性が無いでお馴染みなので…へへへ。
一人称といい、呼び方といい…。
「…昼飯食う時間無くなるぞ、じゃあな」
「あ、引き止めてすみませんでしたっ!」
佐倉くんは、軽く手を振って去って行った。
…こんなカッコイイのに、飛鳥ちゃん落とせないもんかね。
まあ、ホントに落ちたら困りますけど。
さてと…飛鳥ちゃんとご飯食べたいな。
もう食べてるよなぁ…授業終わって結構経つし。1人で物理室で食べましょうかね…。
とりあえずLINEしとこうかな。
<物理室いるね>
<飛鳥ちゃん、気が向いたら来てね!>
自分の頬が緩むのを自覚しながら…。
なんか、スッキリした。佐倉くんの気持ちが分かって。
もう、怖いものなんてない。



