君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。



授業が終わり、リュックを机の上にやる。

この後はどうしようかなーって思ってぼんやりしていると、佐倉が振り返って机を小突いてくる。


「え?なーに…」


思いきり欠伸しちゃったじゃん。


「ああ…俺相手に本当、気抜きすぎ…」

「ごめんごめん」


佐倉には完璧に呆れ顔。


「で、何?」

「それはこっちの台詞。妹尾が俺に話したいことあったんだろ」


そういうことね!はいよ、あるよ。
あのストラップを出してみる。


「これあげる」


目に入った途端、佐倉はそれを手に取る。


「おぉ…。好きなアニメの敵キャラ…。
あ、こないだ、実は味方だったってなって、もう嬉しかったやつ…!」


珍しく佐倉がキラキラな瞳で、饒舌に感想を言い出す。

あ、普通に好きなんすね、それ。

てか、敵キャラだったんすね。


「佐倉に似てるなって、思って」

「いや、似てねーだろ。こんなカッコイイのに」

「…自分が?」

「ミヤが」

「…あれ、女の子キャラ?」

「そうだけど」

「えぇ…。貴哉くんに射的で取ってもらったの。
それで、佐倉にあげたらどんな反応するんだろうねー、なんて話してたのに!
もー、全然予測できない!」


そう言ってると、急にいつもの表情に戻った。
我に返ったな、この人。