かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

「将生ね、すごく変わったの。もしかしたら今の姿が本当の姿なのかもしれないけど、私はまだ知らないことがたくさんあるから。……だからもっと知りたいと思うし、初めて好きになるなら将生がいいって思っちゃったの」

 これには微笑ましく聞いていた由良も、大きく目を見開いた。

「だからこれからも将生とは結婚生活を続けていきたいと思ってる。……それに将生と一緒にいると心地よくて。家のことも積極的にやってくれるし、気遣ってくれるし、仕事も応援してくれているの」

 次々と将生のいいところを挙げていくと、徐々に由良は不機嫌になる。そして深いため息を漏らした。

「あいつのせいで小毬は青春時代、恋愛できなかったでしょ? 就職を機に新しい出会いがあって恋をして、強引にあいつから奪ってくれるような人が現れたら……とも願っていたの。悪いけど、あいつに恋して幸せになる未来なんて望んでいなかったから!」

 えっと……これはなんて返したらいいのやら。困り果てていると、由良はがっくり肩を落とした。

「でも小毬が幸せなら、血を吐く思いだけどあいつとの恋を応援するよ。だけど正直、小毬に優しいあいつなんて想像できないなー。あ、今度ふたりの新居に遊びにいってもいい?」

「えっ?」

 パッと目を輝かせ、由良はハツラツと言う。