かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました

 だけどなぜか私の話を聞いて、由良は終始笑いをこらえていた。そしてすべて話し終えると、我慢できなくなったようにお腹を抱えて笑い出した。

「アハハッ……! どうしよう、可笑しくてお腹が苦しい」

「え? 由良?」

 話をして笑われるのは想定外だった。てっきり私と同じように驚くとばかり思っていたのに。

 困惑していると、なにがそんなのおもしろいのやら、由良は溢れた涙を拭った。

「いやー、私が旅行中にそんなおもしろい……いや、大変なことになっていたとは」

 言い換えたけれど、間違いなく『おもしろい』って言ったよね?

 疑念を抱いていると、由良は大きく咳払いした。

「ごめん、笑ったりして。……小毬には悪いけど、私はずーっと知ってたの。あいつが小毬のことを好きでたまらないって」

「――えっ」

 知ってたって……嘘でしょ。

 ちょうど注文した料理が運ばれてきて、話は一時中断。だけど気になって店員が去ったあとすぐに問うた。

「どういうこと? どうして由良が知ってたの?」

 私と一緒になって悩んだり怒ったりしてくれたのに。

 すると由良は手を左右に振った。

「いやいや小毬、あいつの気持ちに気づいていなかったのは、絶対小毬だけだよ。周りはみんな気づいていたと思うよ、あいつの気持ちに」

「まずは食べよう」と言われ、パスタを口に運んでいくものの、やっぱり気になって食事どころではなくなる。

 それに気づいたのか、由良は食べながら話の続きをしてくれた。