「仕方ないだろ? 同じベッドで寝ていたら我慢できそうになかったんだから。……あっさり約束を破って襲わないために、小毬が寝たらすぐにリビングのソファに移動して寝ていたんだ」

 そう、だったんだ。だからずっと私より起きるのが早かったの? ソファでは熟睡できないはず。目が覚めて当然だよね。

 謝ろうとした時、腕を引かれて引き戻された。そしてきつく抱きしめられる。

「でも今は大丈夫。小毬の正直な気持ちを聞かせてもらえて安心できたし、この前、数ヵ月分は抱かせてもらえたからな。こうして小毬に触れているだけで欲求は満たされている」

「なっ……!」

 恥ずかしいことをサラリと言われ、大きな声が出てしまった。途端に将生は笑い出す。

「小毬ってちょっとしたことで、すぐ恥ずかしがるよな。本当のことなのに」

 覗き込まれながら言われると、自分でも顔が熱くなるのを感じ、将生を見ていられなくなる。

「こら、目を逸らすな」

 だけどそれを許してくれなくて、頬を掴まれ嫌でも彼と視線が重なり合う。すると将生は愛しそうに私を見つめるものだから、たまったものじゃない。

「もっと小毬のいろいろな顔を見せてよ。……もちろん俺だけにだからな? 他の男にこんな可愛い顔、絶対に見せるなよ」

 甘い言葉を囁きながら、ゆっくりと縮まる距離。